手前の細道

前日の楽しい思い出を吹き飛ばす地震。電車が止まった。直線距離で20k。歩いて帰ることを決断。歩くのが大キライな上司のKさんも一緒に歩いて帰ると言う。18時ちょい前にKさんと一緒に会社を出る。たくさんの人が歩いている。Kさんが、「八丁堀、茅場町人形町...」と駅数を数え始める。滅入るだけだよ〜。秋葉原でトイレへ。地下道には、電車が動くのを待っている人々が座り込んでいる。上野、入谷、三ノ輪。歩いている人は減らない。北千住でKさんが「バスに乗って帰る」と言うのでここでお別れ。(後日、バスが来ないので、歩いて帰ったと聞いた)千住新橋を渡っている最中、後ろから「この橋、通行止めになったんだって」と話しているのが聞こえた。崩落するかもってことなのだろう。そう思ったらちょっと怖くなってスピードup!人を縫うようにして急いで橋を渡り切る。足立保健所の前に「トイレ」の張り紙が出ていた。トイレを済ませ、職員の方にお礼を言って再び歩き始める。ふと松尾芭蕉が頭を過ぎった。ここを歩いたんだよね?中学校の林間学校で日光へ行ったとき俳句を詠まされたっけ。なんて気を紛らわせながら草加に到着。芭蕉はここで1泊したのかな。自分は、もうちびっと先の宿まで行かなきゃならない。芭蕉の像を横切り、松並木を通り抜け、家に到着。ちょうど23時。歩いて帰れることがわかった。