とても優しい仲居さん



四万温泉千と千尋の神隠しのモデルとなったといわれている積善館へ。電車、バスを乗り継ぎ、宿に到着。とっても歴史を感じさせる建物と赤い橋がお出迎え。今回の旅は大奮発して角部屋に2泊。部屋に通され仲居さんが、「トイレはこちらです」と押入れの中に入っていく。聞き間違えたかな?と思ったら、その奥にトイレとお風呂があった。


楽しみにしていた「館内歴史ツアー」に参加。旅館のご主人が、館内を巡りながら、四万温泉と積善館の歴史や映画のイメージモデルとなった話などをしてくれる。ツアーに参加したお婆ちゃんが、「子供の頃、来た。これ覚えている!」と言っている。古いなあと思ったが、古さはそんなもんじゃない。本館は、1691年(元禄4年)に建てられたとゆーから、赤穂浪士の討ち入りよりも前の話だ。ツアーは進み、映画に出てきたトンネルのイメージの元となったと思われる、館内を結ぶトンネルへ。「ちょっと違うな」の第一印象。ここで、ご主人からの説明、「宮崎駿監督は、『見たものしか書かない。でも、見た通りには書かない』と言っています。」を思い出す。なんか納得。その後、館内の隅々まで回り予定時間オーバーの1時間掛けてツアー終了。とっても面白かった。

ゆ〜っくり温泉に浸かり疲れを癒す。風呂上り、の〜んびりしてちょうどお腹が空いたと思ったところで仲居さん登場。夕食が準備される。色々と凝ったものが並べられ、目でも舌でも楽しめる。和食っていいねぇ。日本人に生まれてよかったあ!冷酒をちびりちびりやりながら、1時間半掛けてゆっくり堪能。夕食後、もうひとっ風呂と思っていたが、お酒が回って超眠くなり就寝。

翌朝、朝御飯を食べにラウンジへ。昨日の仲居さんから「昨日は、ごゆっくりお休みになられましたか?」と聞かれ、「ぐっすり眠りました。」と答える。『幻の朝粥』和膳をお腹一杯食べ部屋に戻る。眠くなって一眠りしてから、登録文化財の「元禄の湯」へ。自分一人だけで、貸切状態。レトロモダンな作りを眺めながら湯船に浸かる。仲居さんに入り方を教えてもらった蒸し風呂にも入り、部屋へ戻る。お茶を飲みながら、妻を待つ。が、一向に戻ってこない。風呂に入ってから1時間以上経っても戻らない。もしや風呂で倒れていないか?と思ったら戻って来た。湯船が5つ、蒸し風呂が2つあったが、全てに入ってきたそうだ。そりゃ時間掛かるわな。

今日は、残念ながら雨模様。なので、近場をぶらりお散歩。スマートボールの表示をみて、やってみることに。おばちゃんの説明を聞いてゲームスタート!5と書いてある穴に入れれば5コ、15なら15コ玉が出てくる。初めの内は、穴に入って玉が出てくる毎にはしゃいでいたが、だんだん飽きてくる。あと少しで無くなるってトコで“残念”ながら穴に入って玉GETを繰り返す。挙句の果てに妻は、「入っちゃった!」と大きな声で口走る。なんとか、玉が無くなり終了。


スマートボールのおばちゃんに30分くらいで行けると教えてもらった、「日向見薬師堂」へ。ここには、久しく治らない病気を治してすべての人を病気の苦しみから救ってくれる薬師様を祀っているそうだ。この前には、「御篭堂」というのがあって、これは、長く治らない病気になったときにこのお堂に泊り込み、病気が治るよう薬師様にお祈りをしたそうだ。すぐ隣には、四万温泉の発祥地ともいわれる「御夢想の湯」という共同浴場がある。残念ながら15時までの為、入れなかったので、目の前にある足湯に入る。足だけでも体全体がぽっかぽかになる。充分温まったところで宿に帰る。宿に帰って、再び温泉⇒夕御飯のコース。昨日と同じ仲居さんに夕食の準備をしてもらう。夕食後、まだ入っていない「岩風呂」に入ろうと思い、お酒は止めておいた。が、食べ終わったら眠くなってしまい、就寝。

最終日、ひとっ風呂浴びてから、朝御飯を食べにラウンジへ。同じ仲居さんが、「今日は、いい天気ですよ!このまま外に遊びに行きたいくらいです。」と話し掛けてくれた。今日も、朝粥をお腹一杯食べて、チェックアウトまで、部屋でのんびり過ごす。時間になりフロントへ行くと、あの仲居さんがいた。仲居さんと話しながらチェックアウトの手続きをする。フロントと自分が使う出入り口(赤い橋があるところ)は、館が違うけど、そこまで見送ってくれた。この仲居さん、とっても優しくて、とっても親切にしてくれた。この旅がとてもいい思い出になったのは、この仲居さんのお蔭だ。